:今回は和歌山の南紀勝浦温泉に行ってきた旅行記です。
:あれ? 前も行ってなかった?
:一度行った温泉には二度と行ってはいけないなどという法はない。むしろ毎年同じ温泉宿を同じ客が押さえていて予約が取れないなんて旅館もあるんだぞ。
:前に行ったときは島丸ごとがホテルになってるホテルだったっけ?
:ああ、あそこは温泉と雰囲気はよかったんだが、いかんせん食事がな・・・。バイキングは勘弁してもらいたい。それに部屋もオーシャンビューじゃなかったし。
:じゃあ今回行ってきた旅館を紹介してよ。
:うむ、ここです。「料理旅館 くつろぎの宿 万清楼」
実は前に泊まったホテル浦島と姉妹旅館になっていて宿泊客はホテル浦島の温泉にも入りに行けます。
:同じ勝浦温泉ということは泉質は同じだったの?
:いや、ホテル浦島では感じなかった乳白色の濁り湯を満喫できたな。口コミで書かれてましたが、ホテルの老朽化を従業員の接客態度で補っている、という感じでした。非常に旅館の雰囲気はよかったです。
:で、ここもまた美人の湯なんでしょ? パターンが読めてきたよ。
:その通り。単純硫黄泉だから美人の湯だな。大浴場には露天風呂もあり、露天風呂の方が泉温が高いという変わった温泉だった。
:本当に台風にぶち当たらなくてよかったと思います。それでは部屋の紹介に行きましょう。
ものの見事な和風の六畳一間なオーシャンビューでした。
リアス式海岸に建てられた旅館なので、窓からは海が良く見えました。
:おおっ、これはまたのみずさん好みの和風海沿いの部屋をあてがってもらえたんだね!
:空気も景色もきれいで心の洗濯になるような旅行になったぞ。では大浴場ですが、
ここも湯村温泉と同じく千代の湯という名前でした。三時に宿に着いてすぐに浸かりに行ったにもかかわらず、結構先客がいました。家族向けというよりは、私のような一人旅が好きな者に向いた旅館でしたね。
:浸かり心地は文句なし。いいお湯でした。さきほども書いたように露天風呂の方が熱かったので露天風呂を独占して長く浸かっていました。
:本当に台風が過ぎ去った直後だったもんね。お酒や食事も美味しく味わえたでしょ?
:うむ、自販機もあったのに部屋にルームサービスでビールを持ってきてもらってな。そういえば冷蔵庫にグラスが冷やしてありました。
ここもおもてなしの心を忘れない、いい旅館だと思いました。
:そういえば温泉むすめのポスターがあったので記念に撮影してきました。
:よく「勝浦」って呼ばれるのに略されるのが嫌いなんだね。むしろ何故那智勝浦じゃなくて南紀勝浦なんだろ?
:それは近年になって観光業界や旅行業界が「南紀」とつけるようになったから、だそうだ。ちなみにこの子も湯村温泉同様観光大使になっているぞ。では、期待していた食事の話に行きましょう。
まずは食前酒として和歌山が誇る梅酒。
メインの酒は勝浦の地酒、太平洋にしました。
:これだけ海鮮メインを謳った食事の旅館で日本酒を吞まないなんてのみずさんには嘘だよね。
海鮮を中心とした前菜。これも日本酒にぴったりでした。
これでもかというほどの勝浦産生まぐろ。そして海老。
バターとレモンで味わう、鮑の陶板焼き。
焼き上がってからステーキみたいにナイフとフォークで食べるんだ。
そしてこれは道明寺蒸し。牛つみれと海老と栗だ。
:後ろに映ってるのがメインディッシュの牛肉だね?
:そうだ、熊野牛の焼きしゃぶだ。
:しかし私にはこっちの方がメインに思えたな。
なんと、マツタケの土瓶蒸し。秋の味覚と言えばこれでしょう。今年も食べられて良かったです。
美味い食事に舌鼓を打ちまくっていると酒が尽きたので女将さんおすすめの地酒をもう一本頼みました。
「呑み切れなかったらお部屋でどうぞ」と言ってもらえたので会場で呑むのはつまみがある間にしておいて、食事を頂きました。
梅雑炊と漬物です。呑みの締めにはぴったりでした。
:さすが「料理の宿」と謳っているだけのことはあるね!
:ああ、ホテル浦島が家族向けで大勢で楽しむところだとしたら、こっちは老夫婦がたまの贅沢でくつろぎ味わいに来る旅館という感じがした。夕食を早めにしてもらったので、夜の八時にはもう寝てしまいました。やはり色々あって疲れていたんでしょう。
:そんなに疲れているの?
:それを書くのはこのブログの趣旨ではない。さて、あまりに早めに目が覚めたので大浴場が開く五時三十分まで時間を潰していまして、時間になったら朝風呂を味わってきました。
:そして「起きられないかも」と心配して朝食を一番遅い時間にしてもらったから風呂上りにものすごく退屈したんだよね。
:酒を呑むわけにもいかないしな。その間に会計してお土産を買いました。
部屋の冷蔵庫で冷やしてあって、美味しかったのでこの蛇腹ゼリーにしました。
:そして、朝ごはんは非常に美味しかったです。
特徴的だったのが、普段はまず食べられない、これ。
:なにこれ? 魚? 肉?
:なんだと思う? 実はサメなんだ。
:サメ、って、あのサメ?
:そう、サメの焼き物だ。初めて食べたが意外と美味しかったぞ。
:総じていい想いができたようで何よりだよ。次はどこへ行くの?
:十一月に広島の宮島にな。広島に滞在したことはあるが、温泉に浸かったことはなかったので。では、今回の記事はこの辺で。
:読んでくださった方がいらっしゃったら・・・。
:ありがとうございました!