:今回は先日行ってきた兵庫県の湯村温泉に行ってきた旅行記です。
:あんまり有名な温泉じゃないね。兵庫なら有馬や城崎の方が知名度高いような。
:そうだな。行く途中にも交通標識に何度も「新温泉」と書かれていた。割と最近になって温泉地化した温泉なんだろう。現に私も「温泉むすめ」で知るまで湯村温泉なんて温泉があることも知らなかった。
:温泉地そのものとしての印象はどうだった?
:うーん、一か所にホテルや旅館がまとまっていて一大温泉地という印象はあったんだが、いかんせん有馬が有名すぎて遠くから来る人はそちらに流れてしまうのではなかろうか。山陰の割と田舎の方にあるので兵庫といってもそこまでコロナに関しても神経質にならずに済んだし。ホテル側の配慮は素晴らしかったが。
海側にある温泉地ですが、完全に山の中にあります。
:じゃあ泊まった旅館から紹介してよ。
:うむ、ここです。「湯村温泉 朝野屋」。
かなり割高でしたが、接客態度、アメニティや施設の充実度としては文句なしです。
館内の内装はこんな感じ。
高級感あふれる和風温泉旅館でした。
:そうかなあ、普通の旅館に感じるんだけど?
:着いてすぐ、チェックイン前の待ち時間にお抹茶と和菓子でもてなしてくれました。最近の情勢のソーシャルディスタンスのせいで宿泊施設側も大っぴらにできなくなっている「おもてなし」の心をここぞとばかりに発揮していた旅館でした。
:温泉ソムリエになって知ったことですが、温泉と緑茶に含まれるカテキンの相性は健康に抜群に良いのです。それを知ってか知らずか、ちゃんと点てた抹茶を出してくれたのはポイント高かったです。
:風呂上がりのビールのために水分補給せずに車飛ばしてたのに、温泉ソムリエとしてのこだわりの方が勝ったんだね・・・。
:まあな。続いて部屋の紹介に行きましょう。
理想的な和風旅館でした。
:おおっ、これは僕も理想的だと思うよ。
:続いて温泉の感想です。湯村温泉は実は湯温98℃ととんでもなく熱い温泉なのですが、加水して丁度良くしていました。泉質としては無色透明の弱アルカリ性、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉です。だから「美人の湯」でもありますね。
:もう「美人の湯」じゃない温泉なんてどこにもない気がしてきた。
:湯村温泉は「夢千代」の湯と言われています。吉永小百合主演のドラマ「夢千代日記」からでしょう。私は世代ではないのでよく知りませんが。
:そんな身も蓋もない・・・。
:ちなみに日本で最も刺激が強い温泉は有馬です。逆に湯村温泉は肌に優しい湯という印象でしたね。
:温泉の種類というか、選び方に肌への刺激の強さもあるんだね。のみずさんは日本で一番肌に優しい温泉がどこか知ってるの?
:知っているが、教えるのは記事の最後にしよう。それでは食事の感想に行きます。
風呂上りには但馬の地ビールを頂きました。
どうやら作っているのは城崎の方みたいですね。
:おみやげ屋で買ったのを部屋で呑んじゃったんだよね。
:だってビールの自販機がなかったんだもの・・・。
:肝心の夕食は?
:夕食そのものも良かったんですが、食事のためだけに一部屋まるまる取ってくれていました。どうやら宿泊用の部屋と食事用の部屋と各階に用意してたようです。これもコロナ対策です。一人で落ち着いて呑めて食べられたのは非常に良かったですね。
:こりゃまた贅沢な・・・。割高になるのもうなづける配慮だね。
:肝心の食事の話にそろそろ行きましょう。
食前酒のシソ酒。
沖魚のお造り。さすが山陰だけあって海鮮は美味しかったです。
前菜の季節の酒菜五種盛り。
メインディッシュは但馬牛のすき焼きでした。
豚の角煮と海老芋饅頭。
茶碗蒸し。典型的な和会席料理でした。温泉上がりはこういう食事が最高ですね。
デザートはフルーツでした。そういえば今夏初めてスイカを食べました。
:さすがに豪勢な。お酒はいつもみたいに呑み比べ?
:ああ、素晴らしい飲み口の兵庫と鳥取の地酒の呑み比べを楽しんだぞ。
どれもまろやかな吞み口の美味しい日本酒で、料理との相性も抜群でした。
後は旅館オリジナルカクテル、「月下美人」を呑んだり・・・、
兵庫の地酒「香住鶴」を味わってきました。会場食じゃなく個室だとリラックスしすぎてついつい吞み過ぎました。
:部屋食っていいよね。最近はコスト削減のためか減ったけど。コロナ回避のために部屋食にしてくれるとかいい旅館だったんだね。
:サービス面は非常に行き届いている宿だった。中でも一番行き届いていると思ったのは。
:うわ、唐突な温泉むすめ! この宿には温泉むすめのパネルがあったんだね。勝浦、花巻、以来だっけ。
:仲居さんにこのパネルを撮影していいか訊いたら、なんとパネルと一緒に記念撮影してくれました。
:旅館の方からそんなこと提案してくれたの!?
:しかもパネルを動かして、その間に入って、しかもマスクまで外していいと言ってくれて、記念撮影してくれた。そのとき結構話もしてくれて、温泉むすめ目当てで来る若い男性客も増えたとのことだ。ここまで温泉むすめを推してくる旅館は初めてだったので嬉しいやら恥ずかしいやらだったな。
:いい歳して二次元の女の子目当てで温泉旅行するなんて、時代だね~。仲居さんがせっかく撮ってくれた写真はブログにあげないわけ?
:勘弁してください。流石に恥ずかしい。
:いいじゃない、いい思い出なんだからさ。
:なんか自分への誕生日プレゼントとしてこの湯村温泉の観光大使、「湯村千代」ちゃんに会いに来た客がいたらしい。この夢千代から取ったと思われる温泉むすめはハイテンションな性格でコアなファンがいるという設定です。私も今回の旅行でかなり好きになりました。
:この自粛自粛のご時世に「温泉旅行をしよう!」ってプロジェクトに乗っかれるって勇気があるというか、命より趣味が大事な人だったんだろうね、のみずさんみたいに。
:エンバウンドもコロナ禍は予想外だったろうな。しかし、嬉しかったぞ。あまり大々的に活動できない今、温泉むすめにここまで理解のある旅館に泊まれたのは。
売店にもデフォルメされた絵のパネルがありました。こちらも撮影許可を取ろうとしたら快くOKしてくれました。まったく客の要望通りにしてくれるいい旅館でした。
:こんなに温泉むすめのこと書ける旅行記は珍しいから僕は嬉しいよ。さて、朝食も部屋食だったの?
:朝食も同じ部屋だ。落ち着いて食べられた。
これぞ「温泉旅行の朝」ってくらい美味しい和食でした。
:帰るのがもったいなくなるくらいいい宿だったんだね。
:まったくだ、一泊二日の旅行にしたのが惜しいくらいだ。
:温泉むすめの話題で普段よりだいぶ長くなってるからそろそろ締めた方がいいんじゃない?
:その前に君が質問してきたことに答えないといけないだろう! えっと、「日本一肌に優しい温泉はどこか?」だったな。
:そうだった、質問したんだった。どーこ?
:群馬県の、万座温泉だ。今年のお盆に行く予定の次の目的地だな。
:そっか、それで万座にしたんだね。
:最近は温泉にくらい優しくしてほしいくらい疲れているからな。ワクチン接種とかで色々大変なんだ。
:優しい温泉でよかったじゃない、湯村温泉。僕は好きだな。
:それでは、ここまで読んでくださった方がいらっしゃったら・・・。
:ありがとうございました!